今年は随分、ピアノ弾いたなあ。
20年前にやっぱり死ぬほどピアノ弾いた時期があって、
その時も自分でどんどんピアノが弾けるようになっていくのを実感したけど、

それから20年たった今年、なんと人生で一番ピアノが弾けるようになっていると思う。
少しは力を抜いて生きることが出来るようになったのか、ずっと力を抜いてピアノを弾けるようになってきているな。
今年の中頃に重力奏法というのを知ったのも目からウロコだった。
自分の指の力、体の力でピアノを弾くのでなく、地球の重力を利用して弾く。
そして鍵盤から受ける力を指で受け止めるのではなく、体全体に逃がすのだ。
ちっぽけな私なんぞがコントロールしようとするのではなく、もっと大きな何かに任せるとでもいおうか。。
説明するとなんだか大袈裟で難しいが、音を聴けば一聞瞭然。音の自由さが全然違うのだ。
その先に行き止まりが無い。どこまでもいける可能性のある音になる。

そしてこころの膨らみと音がすんなり一緒になる。
一生懸命起伏を表現するというよりも、心の波で音を押していく感じだ。
もともと地球と私のこころなんてものは一体なんだよなって、すごく感じる。

先日、
「ピアノのアルバムを作ろう!」
と思い立ち、早速イデイくんを呼んで松川のすすのねホールで録音した。
録音して、それを聴いて、イデイくんとやりとりして、
もう一度録音することにした。

私はずっとひとりでピアノを弾いて来た。
ピアノを弾くときはまるで自分の部屋に帰るような気持ちだった。
それはとっても心地よい。ずっとここで、誰にも何にも邪魔されることなく、弾いていたい。
だけれど、今年、私の音はうんと自由になった。
気付くと自分の部屋とか、外とか中とか、そんな隔てるものはもうすでにないんだってわかったのだ。
だから、
スパン子が、意思を持って、この自由な音をすべてに伝わるように出すこと!
それが、ピアノを弾くかけがえの無い歓びだと知ったのでした。

そんな気持ちで、今日もピアノ弾いてます。
録音は来年。楽しみです!