私はビートルズというのをそんなに聴いてこなかった。
家に遊びにきた男友達がいつもギターを手にしては、うたっていたあの曲は
ブラックバードだ。そればっかりやるから、覚えた。
ちょっと弾けるようにもなった。
その友達から借りたのがホワイトアルバムで、それは聴いたかもしれない。
でもなんの曲が入っているかなんて覚えていない。
ピアノの生徒がオブラディオブラダを弾きたいというから、youtubeで聴いて音を拾ったりもした。
だけど、自分から、ビートルズを聞こうとしたことがない。
何故だかはわからないけど、小さな頃から私がテレビをあまりみようとしないそれと、ちょっと似ている気がする。

ずっと通って来なかった、ビートルズを最近聴いた。
何故ならビートルズのカバーコンピレーションアルバムに参加することになったから。
当然息子と一緒に聴くんだけど、息子はあっという間にビートルズが大好きになった。
私はと言うと、感動してしまった。
ポップであり、ロックであり、ずっととがっていて、深い。歌詞も、アレンジも、プレイも。
そして何より、曲が短い。そこにちゃんと全てがある。

うーん、すごい!と息子と何度も聴きながら、うたいながら、私がカバーすると決めたのが、
across the univers

ピアノで弾きがたりたかったのと、
私が英語でうたうなんて、きっとちゃんちゃらおかしいので、日本語に訳そうと思った。
かっこいい!と思った曲は、とても訳すどころか意味不明すぎたりして。。

できそうかも、と思ったのがこの曲だった。
ジョンレノンの作品である。
英語の歌詞を何度も読んで、いくつかの日本語訳を読んだりして、
この曲を作ったときのジョンのエピソードとかも読んで、
なんとなく全体像、的な、曖昧なイメージができてきて、
ピアノに触った。触り始めるといつものごとく私の中で何かが動き出す。
それにしても、日本語というのはほんとにメロディーにちょっとしか言葉がのらない。
それに比べて、英語は言いたいことに加えて例えとかまで付け加えながらいうことができて、なおかつリズムを生み出す。
どうしたら、日本語歌詞で意味が通って、全体像ができて、リズムを生み出せるのか、ああでもないこうでもない、
だいぶ時間かかった。ピアノの広がりや、つぶも利用して。そして、私が気持ちを持って発せられるというものにして。
ひとつぶひとつぶの言葉が、どんどん繋がって、ひろがって、宇宙に流れ出していくような、そんな曲にできたんじゃないかなと思う。

音楽というのは面白い。
私はジョンレノンという人に会ったことないけれど、
この曲を知って、私がうたうように作っていく間、
ジョンという人に会えたように思うのだ。
それは国境も超え、時空も超えて、あらゆる物質を超え、そう、この世界の向こうまで。

今日は12月8日 ジョン・レノンの命日です。
そしてアルバムの発売日です。
是非とも聴いてみてください。